SHYDER 英雄伝 Part2
このページは、掲示板に登載されたMORI LYNN TURNERによる投稿の再録です。
シャイダー英雄伝(7)
1995年2月。SHYDER、カルロス、MORILYNはあてのない旅に出る。 大阪市内ではSHYDER'S♀の勤務先を覗きにいく。三人でキョロキョロしたのがいけなかった。 挙動不審ゆえ監視カメラがONになったそうである。英雄軍はもちろん銀行強盗などではない。
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つづいて、和歌山港から悲劇の豪華客船タイタニック号に乗船した。 船中、自殺志願(?)の若い女性に遭遇する(一人うつむいてメソメソ泣いていた)。 「あの人大丈夫かなぁ」心やさしき英雄は声をかけるか否か深刻に悩む。 しかし、顔が何故かにやけている。"サイワイ"声をかけられないまま目的地に到着。 甘美でエロチックな話はどこにもなかったのである。"デカ"プリオになれなかったSHYDER。 初日の夜は食糧難にあえぐ。やっと見つけたのが徳島駅前の「来来軒」…。 忘れられん味。心やさしき英雄軍はあえて何も云わずに黙々とラーメンを食べる。 吐き気に襲われたので口直しに赤ワインを買って宿で飲む。これがまた強烈にまずい。 「四国地方食文化不毛論」を唱えたのが未来の大物である。
「流しを気取るM.L.Turner」 |
安芸市の阪神キャンプ。和田・久慈・グレンが並んでノックを受ける(注:大阪府知事ではない)。 また、木戸・山田・関川・北川の捕手陣が殺人的な猛練習を受けていた。
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客席から変なオジサンが妙なアクセントで執拗に叫ぶ(昼間から顔が赤い)。 「キタガワさぁあん、キタガワさぁあん。がんばれよぉお、負けるんじゃないよぉおー。 応援してますからねぇええ。何たって同郷だもんねぇええ。先輩は厳しいよぉー。」 以来、未来の大物はことあるごとに「森さぁあん、森さぁあん…(以下まったく同じ)」。 英雄の辞書に羞恥心という言葉はない。為すことすべてが王道なのか。 さて、故大平元首相の銅像前でカルロスのおケツ丸出し写真をとった。 めざとい監視員が追っかけてきたので、SHYDERとMORILYNはひとまず逃げる。カルロスよ許せ。 松山・今治と進んで、瀬戸大橋を渡るか、四国を一周するか究極の選択に迫られる。 「あえて一周しないところが我々のポリシーでしょう。原点に戻らなければ!」 英雄の進言を容れて夕暮れの橋を渡る。「♪アホの坂田」を特大音量で聴きながら。 「これ聴きながら渡るのは俺らが最初やろ。うひょひょひょー」(殿ご満悦) なるほど。しかし自分達が最後でもあることを願う。 岡山でしゃぶしゃぶを食う。店で順番待ちする際、記名ノートには「オトノ」と書いた。 順番が来ると様づけで呼んでくれる。「うむっ、苦しゅうないっ。余は満足じゃ!」 (つづく)
シャイダー英雄伝(8)
1995年。誠に嫌な年であった。阪神大震災、地下鉄サリン事件。 英雄軍はいずれも金融機関に就職したのであるが、MORILYNだけ江戸へ東下りである。 友達も彼女もなく、一人さびしく横浜に棲息し、人間関係の劣悪な職場での毎日である。 プッツン切れて夏に強行退職。久しぶりに英雄SHYDERに連絡をした。 「やめたで、銀行」(MORILYN) 「なに?…おまえもか!」(SHYDER) 意味は全然違うけれど「ブルータスおまえモカ?」と聞こえた。退職時期はほぼ同時である。 英雄SHYDERのほうは、調子の悪いATMを蹴飛ばす仕事をしていたらしい。 「俺は何をして生きていけばええんじゃー」(MORILYNプータロー) 「うだうだ言うな、目標を持て、目標を」(SHYDERプータロー) 一年前と同じ時間、同じ場所でプールにどぶんと浸かってぶつぶつ言っていた。 MORILYNには次の目標があったわけではない。その点、英雄はさすがであった。 高邁な野心をもって着実に前進している。あれほど猛烈に努力したことないのでは。 英雄の揺るぎない自信を見せられなければ、立ち直る勇気は生まれなかったかもしれない。 生きる英雄論教材である。「虎穴に入らずんば虎児を得ず」「おけつに入れ…」やめておこう。 1996年春。一念発起してMORILYNは母校に舞い戻る。目標があるのはいいことだ。シミジミ。 感謝の意味をこめてBLACK SABBATHのテープを英雄に進呈した。そのときの手紙である。 …春暖の侯、三浦様には益々ご健勝のこととお慶び申し上げます。 さて、今般は「ブラックサバス友の会」にご入会いただきまして大変ありがとうございました。 お申し込みいただきました「ボーン・アゲイン」をお届けいたします。 俗にいう大阪ルートから入手した流出モノ。超A級の当店お薦め逸品。… 英雄SHYDERは「なんじゃこりゃ」とかいいつつも、しっかりハマッテしまったようである。 名古屋からの面接の帰り、近鉄車中で夕暮れを見ながら「♪ひゃーははは、えへへへ」を、 聴き、いつしか深い眠りについていたとか。絵になってるじゃないか。 (つづく)
シャイダー英雄伝(9)-感動の最終回−
1996年?冬?。衆?院選前日の土曜日、英雄軍は普通にドライブを楽しんでいた。 そのうち、話題は翌日の選挙に、さらにはフェラヌキケン候補者(仮名)に及んだ。 横縞のジャージ、手にはラグビーボール(注:JET君ではない)。 その恰好でポスターに出たり街頭演説をしたりするのだ。いかしてるじゃないか。 標語は"国政にトライ!"だったかな。とにかく彼は浮いているのである。 「そうや!、今からフェラヌキを探しに行こう!、豊中市内のどっかにおるはずや」 誰の発案であったか説明する必要はないだろう。思い立ったらすぐ行動である。 果たして何時間で彼を「つかまえ」られるか。なんせ捜索対象は動くクルマである。 まず、豊中駅前をチェック。どの陣営もいない。ハズレたか。自信はあったのだが。 次に岡町、曽根駅前。ハズレ。他に住民の多そうなところを三人で考える。 我々は千里中央をめざして曽根から北東方向に車をすすめた。長興寺あたりだったか。 「…おい!…なんか聞こえないか?」(SHYDER) 耳をすませると、遠くから"…フェラヌキ、フェラヌキケンをよろしく…" 「見つけた!!…どっちや?…右だ…近いぞ!…あれだ!」(英雄軍) フェラヌキ陣営を狭い路地裏で発見。ここまで僅かに30-40分ほど。極めて優秀である。 後ろにつけて尾行すると、哀れな候補者は何も知らずに狂ったように手を振ってきた。 「やったぁ、本人がおるぞ」(SHYDER) 英雄は自己満足したようである。フェラヌキは我々を熱烈な支持者とでも思っただろうか。 「なんか食わせろー、こらぁ」(英雄軍) 翌日の選挙。フェラヌキ候補はおおかたの予想どおり最下位で落選である。 それだけではない。数日後の新聞に"フェラヌキ、選挙法違反で逮捕"である。 どうやら事務所か後援会かが札束をばらまいたようである。候補者は一転して犯罪者に。 英雄軍は何も受け取っていないし何も食べていない。フェラヌキと英雄軍どっちが間抜けか? 英雄SHYDERよ、未来の大物よ。近い将来そなたが天下統一にトライするがよい。 我々は酒を暖めてその日を待つことにしよう。 1999年、真っ赤なロードスターは今日も街を駆け巡る。 (完)
*SHYDERより:長きにわたる大部の連載ありがとうございました。
これを最後まで読んだ人にはMori Lynn Turner先生からおまけがあります。
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